《会社は自分で作れる》マイクロ法人の作り方と体験談①前編「マイクロ法人の節税効果と設立準備」

長くなるので前編・後編に分けてお届けします！

今回は前編「マイクロ法人の節税効果と設立前の準備について」です。

マイクロ法人とは、主に個人事業主やフリーランスが、税金や社会保険料の節約を目的として設立する会社の事です

健康保険料は去年の年間所得額に応じて決まります。会社側が半分負担してくれる社会保険と比べて、個人事業主の国民健康保険料はめっちゃ高い！

国民健康保険料の計算方法は、前年度の総所得(給与・事業・年金所得等と、申告された上場株式等の配当・譲渡所得・土地等の譲渡所得の合計額)から基礎控除43万円を引いたものになります。40歳以降は介護保険料も加算されます。

ちなみに負担額の上限は
医療分：89万円、介護分：17万円と決まっています(2024年10月現在)

【POINT】メインの事業はそのまま個人事業として運用しつつ、別の事業を法人として立ち上げます！

その通り！二刀流でも入れる健康保険は一つだけなので、法人の健康保険に加入すれば国民健康保険は脱退となります。

法人設立後には役員報酬(社長の給料)を自分で決めることになります。社会保険料は年間の報酬額によって決まるので…

役員報酬を月額63,000円未満に設定することで、社会保険料を最小限に抑えることができます。

また月額45,000円未満に設定した場合、給与控除55万円により所得税が全額控除されます。

世帯主がマイクロ法人を設立した場合、会社の健康保険と厚生年金に加入することになるので扶養家族分の保険料支払いが不要になります。

扶養家族1名につき国民年金分だけで20万円以上の節税になります。

税率が所得税20%住民税10%の方の場合、16.2万円分に相当します。もともとがっつりiDeCoに掛けていた場合はデメリットとなります。

ちょっと待って！マイクロ法人には設立費用の他、例え運営が赤字でも毎年絶対に払わなければいけないお金が発生するよ。

決算申告を自分で行う場合でも、法人住民税7万円は毎年必ずかかります。また実際に法人を立ち上げてみて、私は相談先となる顧問税理士さんは必要と感じました。

それをふまえてどのくらい健康保険料の節約になるかシミュレーションする必要があります。

私はマネーフォワードクラウド会社設立を使いました。サービス利用料金は0円！必要なのは電子定款作成費用5,000円（税込）のみでした。(※合同会社の場合)

登録免許税6万は法務局での登記申請の際に必要な印紙代です。

残りの予算5千円は法人の印鑑代です。

ちなみに私は印鑑3個セットを買いましたが、今の所メインの1個しか使ったことがありません。

法務局へ行く時間が取れない方は代行プランを使う手もあります。ただ体感として定款の作成が一番面倒な作業で、あとはフォーマットに沿って入力していくだけなので自分で会社設立をすることは充分可能です。

持ち家ならOKですが居住用賃貸に住んでいる場合は貸主の許可が必要になります。

また会社の所在地はネットにより全世界に公開されてしまうのでバーチャルオフィスを借りるのが無難です。

登記先として住所を貸し出してくれるサービスで、住所は実際に存在しています！中には会議室もレンタルできるオフィスもあるようです。

重要な書類も登記先へ届くので、転送サービスのあるバーチャルオフィスを選びましょう。

税理士さん探しが大事！税理士さんへの報酬額が法人にかかるコストの大半を占めることになります。

私は3社以上で見積もりを取る、Web検索で税理士事務所へ直接問い合わせしてみる、市の税理士相談へ足を運んでみる、知り合いに紹介してもらうなどをして決めました。

いざ会社設立となってからはトントン拍子に進み3週間ほどで完了しました。

後編は「マイクロ法人設立の実際の手順と体験談とその後」をお届けします。

以上、前編をお読みいただきましてありがとうございました！